ということで寝室へ。
油断できないとはいえここから3時間ほどはフリータイムと考えてもいい。
いつも出来ない2人でのお話。
好きなケーキ屋とか、就職の話。
今の政治経済の話なんかもしたい。
嘘。

できれば口説けまいか。
もしくは一秋過ちとして襲えないか。
どきどきしながら部屋に入る。しかもさりげなく。
「いやー酔っ払っちゃったよー」
入った瞬間、ラフな格好に着替えて部屋で窓に張り付いてるゆきちゃんを発見。
ブラが透けてる白いTシャツに、ジャージっぽいんだけどなんか違う脱がせやすそうなズボン。

「あれ、○くん。ちょっと!こっちこっち。」

「何?」

「あれあれ。」

「あれ?うお。くみちゃんと友人2か。。」
窓が川側だった為、対岸でまったりしてるくみちゃんと友人2が丸見えですた。
ゆきちゃんはそれを覗いている模様。
2人はは良く見えないけど、時々キスしながらいいムード。
星空の下盛り上がってやがる。
マジでうらやましい。


「ねえねえ、あの2人えっちしちゃうかな?」
と耳元で囁くゆきちゃん。

「いや、どうだろうねえ。。」
真隣に好きな子(ラフな薄着、良い匂い)
全く俺を男としてみてませんね?
「あのね、向こう岸で100mくらい行くと、温泉あるらしいよ。ちっちゃい。聡子とか行くとか言ってた。」

「友人1と?」

「そう!混浴っていうか、私たち以外家族連れだったじゃん!寝ちゃった頃だって。きゃー^^」

と俺の下半身を刺激する言葉を繰り出すゆきちゃん。
全く俺を男と。
「あっちもちゅーとかしてるし。きゃー。いやーん。」

「私なんて○っくん(彼氏)いないのに。くみちゃんとか聡子とかえっちだねー。きゃー」

「○くんもゴリラ(仮名)誘っちゃえば?フリーだって言ってたよ!」
盛り上がるゆきちゃん。酔っ払ってますね。

俺の予定(だった)
1 ゆきちゃんとまったりはなす。
2 恋話で盛り上がる(彼女はその彼氏が長く、2人しか付き合ったことないのでそういう恋話好き。よく話す。)
3 今の彼氏の不満とか話しちゃう。
4 彼女が泣き出す。ゆっくりと肩を寄せる。
5 ダメ・・私には
6 僕も好きだったんだ・・

がガラガラと崩れだす。
基本的にまったりはなして、口説くって言う良いイメージしかもってなかったので
どうしようかパニくる俺。
ベッドの上ではしゃぐ彼女。
当たる胸。
「ねえ、琴ちゃんとかは?」

「うーん。向こうでガンガン飲んでたから、向こうで寝ちゃうんじゃないかなあ。。」
とさりげなく今夜は2人かも?と振ってみる。
ゆきちゃん意識しちゃったりして。顔赤くなったりとか。

「そうだ。友人3って好きな人いるのかな?」

しない。


まあ実際向こうがあの勢いで飲んでた場合、朝まで二人の可能性もあった。

何でかっていうと、さすがにカップルもここまで盛り上げれば他の部屋で寝る可能性が高く、
それはそれで風紀的にあれなので、普段ならありえないけどまあ今回はそうなる可能性もある。
隣の部屋も空いてるし、なにより手回ししてある。

逆に2人っきりが確定すると邪魔しそうな琴ちゃんもつぶれる可能性が高い。

だけどこの雰囲気じゃ告白するとか襲うとか無理。
彼女はとても楽しそうに話してるし、俺を信用してる。
無茶はできない。まあそれにはなしてるだけで彼女はとても可愛いし、
俺も楽しかった。

「うわー!ね!ね、あれ友人1胸触ってない?」

「うーん。よく見えないかな?」

「あいつら実験旅行で何やってんだよー!きゃー!」

「ゆきちゃん酔っ払ってるね・・」

「あーあ。ね、○くん。私お風呂はいってくるね!」

「え?温泉?」

「違う違う。下にお風呂ついてるからそっち。覗いちゃダメだよー覗くならあっち。ね。」

と軽やかにパジャマをバッグから出して下に行くゆきちゃん。
彼女無し2年に

「私お風呂はいってくるね!」

はきつい。妄想でおなか一杯になる俺。


いない間にゆきちゃんがいたあたりに顔をうずめる俺。
フガフガするといいニオイガスル気が・・。
もう、帰ってくる前に一発抜いちゃおうかなあとか思いつつ思いとどまる俺。

20分ほどして(早いな)戻ってくるゆきちゃん。

髪が濡れてて、パジャマが。Cだと言っていた胸が。

「あ、上がったよー。酔いも覚めた!○くんも入っちゃえば?」

別段今までの旅行でもあった会話なんですが、今回だけは違く聞こえる俺。
ベッドにぺたんと座り込んで髪を拭いている彼女を後にシャワーを浴びて
戻ってくると、彼女はもう覗いてなく、電話を置いたところでした。

「あれ?電話中?」

「んーん。彼氏と電話。切ったとこだよ。○くんと一緒って言ったら心配されちゃったよ。」

「あはは。」
ゆきちゃんこそ心配してくれとか思う。

「温泉はいりたいね。」

「あ、○君もそう思った?明日はいろっか。皆水着持ってきてるし。○君は?」

「俺持ってきてない・・」

「えーじゃ、見えちゃうよ。みちゃうよーえへへ」

これで俺のセクハラモードにスイッチが入る。
この時の俺の機転がその後生かされたことはないってくらいに。
まあいつもセクハラ会話は俺のスタンダードだったので外しても洒落ですむ。

「見たい?ゆきちゃん。」

「え??え?え?見たいって・・?」

「いや、みちゃうっていったじゃん。ていうかさ、ゆきちゃん今まで何人のみたことあるの?」

「え。彼氏のだけだよ。。」

「彼って?2人だっけ?」

「うーん。。うん。」

と言いながらベッドの近くににじり寄る俺。